アジアの香りのスパイス、クローブ

 インドネシア原産のクローブは古くから日本に渡来し、正倉院の御物の中にもあるスパイスです。クローブの木は、高さ10m以上にもなる熱帯の常緑樹です。スパイスとして使うのは2cmくらいになった蕾を乾燥させたものです。日本では蕾が釘の形に似ているので、昔から「丁子」と呼ばれており、強い甘い香りと、舌を刺すような刺激的な苦み、辛みが特徴で、この芳香は百里離れていても届くという意味で、「百里香」という別名もありました。
 消化を促進し、身体を温める効果があり、殺菌作用と鎮痛作用もあります。薬用酒や口臭消しに使われています。
 スパイスとしてはそのまま肉のかたまりやハムなどに刺してオーブン料理に、更に甘い菓子類にもよく合うのでフルーツのタルトやケーキ、サツマイモやかぼちゃの甘露煮やパイなどにも使います。クリスマスの食卓に大きなハムにニンニクとクローブを詰めて、ローストハムを作ります。ちょっとおとなの味ですがとてもおいしいものです。ただ、使いすぎると薬臭くなるので使いすぎは禁物です。ほかのスパイスとミックスすると、より香りが生きる特徴をもっています。シナモンやスターアニス、ペッパーなどと一緒に使うとよいようです。
 ハーブクラフトにも重宝しています。ラベンダーの香り袋に少しだけ砕いていれるとエキゾチックな香りになります。
 毎年クリスマス近くになると、オレンジポマンダーを作ります。ヨーロッパでは魔よけや、タンスの中の芳香剤として使うものです。フレッシュなオレンジにクローブをぶつぶつと刺し、ビャクダンやシナモンのパウダーをまぶし乾燥させて仕上げます。一度作るとオレンジとクローブの香りがくせになり、毎年作ってしまいます。きれいにリボンでお飾りすると、香りのクリスマスプレゼントにもなりますよ。
(02.12.11)