お世話になってます。ホップさん

 ハーブ畑を守る戦士のような緑の巨人、空に伸びる蔓。春に芽を出した蔓は一日30センチも伸び、支柱に絡みつきあっというまに緑の塔が出来上がります。この成長の早いハーブはビールでおなじみのホップです。一年中ビール、発泡酒には大変お世話になっています。おいしいビールの陰の力持ち、ホップもハーブなのです。ホップは雌雄異株ですがビール製造に必要なのは雌株のため、雄株は栽培されず、雌花は処女花の状態で柱頭が枯れやがて松かさのような緑色の毬花になります。この毬花には油腺があり精油成分と苦味樹脂がルプリンと呼ばれる物質で、ビールの苦味、泡の立ち方、香りのみならず、腐敗を押さえたり、濁りにくくするといった力を持っているのです。
 今ではすっかり一般的になっているホップを使ったビールですが、昔は各国様々なハーブが使用されていたようで、ドイツ、イギリスでも16世紀になるまでグランドアイビー、ローズマリー、コストマリー、ヤロウ、セージなどが使用され、ホップは普及しなかったそうです。ところがドイツでは、1516年にバイエルンの君主ウイルヘム4世が、ビールは大麦、ホップ及び水だけを使って醸造せよという「ビール純粋令」をだし、ホップの地位は確固たるものになっていきました。ホップで醸造されたのはビール、それ以外の古来のものはエールと名づけられました。ホップを使ったビールができるまでは、各国様々な論争があったようです。
 ホップは世界各国で大規模に栽培されており、日本では北海道、山形、福島、山梨、長野などで契約栽培されています。高いホップ棚が作られ独特の栽培風景が見られます。
 ハーブティーもおだやかな鎮静効果のある強壮剤としてよいようです。ホワイトリカーに漬け込んでも変わった風味が楽しめます。さあ今宵もホップさんに感謝しながらおいしいビールを頂きましょう。
(02.6.25)