サクラ

 「ハナチル」30年前に受けとった受験不合格を知らせる電文です。このハナとはもちろんサクラのことです。電文が短く料金も安いことや、サクラの季節と重なることもありひねり出された文のようです。
 春、花といえばサクラ。サクラももちろんハーブの仲間です。平安時代の中頃から,ことわりもなく花といえば、サクラを指すようになったそうです。春が近づくと、沖縄から始まるサクラ便りに人々の心は浮き立ち,待ちに待った花が開くと、サクラの下に集い花見の宴を楽しむ。毎年繰り返される春の風景です。春は入学や就職など門出の季節です。人生の節目を彩ってくれる花ともいえるでしょう。
 我が家にも樹齢38年になる立派なソメイヨシノの木があります。太い幹に10数メートルにもなる高さがあり、大きく枝を伸ばして、毎春みごとな花を見せてくれます。満開のサクラも最高ですが、花吹雪の様もきれいなものです。散ったサクラは地面をおおい、桃色のじゅうたんを敷きつめたようになります。咲いている花は白に近いうす桃色ですが、散った花びらは桃色が濃くなるようです。白地に桃色の線がくっきり描かれたようになるのです。
 一週間くらいの花物語ですが、わずか7日だからこそこんなにも人々はサクラに心騒ぐのではないでしょうか。
 サクラは植物学的には、バラ科サクラ属サクラ亜属に分類されます。日本には基本種と変品種を合わせて約百種が野生しています。また二百以上の園芸品種が生まれているそうです。ソメイヨシノは 江戸末期に自然交配で生まれたサクラで、明治初年に売り出され、現在では全国各地で植えられているサクラの代表格になっています。
 さあ、今年もさくら餅を食べ、桜湯を飲んで満開のサクラを愛でましょう。