タンポポ

 今やタンポポといえば、セイヨウタンポポのことのようです。逞しい生活力で世界の都市を制覇し、世界中の温暖、暖帯に広がり、世界種になっています。日本在来のタンポポ類は完全に敗退し、山野辺の土手や道端に追いやられて生き続けています。セイヨウタンポポは春から秋まで花を咲かせ、種子の数も多くそのうえ単為生殖でも増えます。それに対し、在来のタンポポ類は、春にだけ花が咲き、昆虫の助けによって種子をつくります。競争力の違いは歴然としています。
 日本では春の野原や道端を彩る雑草ですが、フランスやイタリアの人々は、春に若い葉をサラダやバター炒めなどにして食べます。タンポポの葉にはミネラルやビタミンが豊富で、根には解熱、利尿、発汗、強壮などの効能もあることから、健康によい野菜ハーブとして親しまれてきました。英語でウエット・ザ・ベット(wet・the・bed)という俗称をもっています。おねしょの意味ですが、それほど利尿作用があるということから最近では、ダイエットに利用する人も増えています。
 タンポポの根を焙煎して作るカフェンなしのコーヒーを作ってみませんか。秋に充実した根を掘りあげて作ります。土手などに行けばタンポポは群生していますので、たくさんの根が取れます。根は長く、全部を掘り上げるのは大変ですが、家族でピクニックに出かけ、みんなで掘れば作業がはかどります。採取した根は土をきれいに洗い落とし、根を細かく刻みます。次に、日光に当てて乾かします。気の短い人はすぐに焙煎してもいいです。
 コーヒー豆の焙煎器を持つている人は焙煎器で、ない人はフライパンで気長に焙煎します
 弱火で、本でも読みながらするとよいようです。均等に火を通しこんがりと焙煎します。 
 ミルでひいて、コーヒーの粉末と同量でタンポポコーヒーをいれます。ちょっと甘いノンカフェンコーヒーができます。なかなかおつなものです。
(02.6.4)